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pygmaliondays

夢を見ない人間に未来はない。企業という言葉は創造と同義である。

なぜ今になって、大麻合法化が盛んに進んでいるのか

アメリカをはじめとして、世界各地で盛り上がりを見せる市場がある。

それが大麻市場だ。

 

大手の投資はもちろん、スタートアップも盛んに誕生していて、

今日は医療大麻Uberとも称されるEazeが$13Mの調達を行なった。

jp.techcrunch.com

 

 

ニュースになることも多いのですでによくご存知の方も多いと思うが、

近年、世界中でマリファナの解禁の動きが高まっている。

matome.naver.jp

 

今回は特にスタートアップがよく登場しているアメリカにフォーカスしたいと思う。

 

理由1:そもそも禁止してもめちゃめちゃ大麻吸ってる

アメリカはそもそも、1980年代以降からドラッグ規制の動きを強化してこそいたが

効果はほぼなく、今も映画の世界そのままと言ってもいいくらいにドラッグ大国だ。

一昔前の日本での飲酒運転、未だと歩道を自転車が走るくらいのレベルの「いけないこと」に捉えられているような印象を抱く。

 

大麻だけでも、世界中にはマリファナ愛好家が1.6億人ほどいるが、その20%にあたる3250万人はアメリカ人と言われている。

 

http://buzzap.net/images/2012/02/16/usa-drugs/1.png

アメリカのドラッグ汚染度がよくわかるインフォグラフィック | BUZZAP!(バザップ!)より引用

 

禁止しても効果がなかったというのははっきりと数字に出ており、アメリカでは19秒に一回、誰かが違法薬物絡みの罪で投獄されている。

 

http://buzzap.net/images/2012/02/16/usa-drugs/5.png

アメリカのドラッグ汚染度がよくわかるインフォグラフィック | BUZZAP!(バザップ!)より引用

 

さらに2010年のアメリカでは1312万947人が逮捕され、推計ではそのうちの12.4%にあたる163万8846人が薬物乱用での逮捕。ドラッグ絡みの犯罪で州および連邦刑務所に投獄された人数は1980年の2万3900人から、2006年になると1412%増となる36万1276人にまで増えているというから開いた口が塞がらない感じ。

http://buzzap.net/images/2012/02/16/usa-drugs/6.png

アメリカのドラッグ汚染度がよくわかるインフォグラフィック | BUZZAP!(バザップ!)より引用

 

 

また、重機製造大手のJCB社のエピソードは全米によく知られている。

数年前にJCB社本社で開催された求人フェアに集まった求職者たちに人事担当者が「では次にドラッグ・テストを受けていただきます」と言ったとたん、求職者の半数が帰ってしまった。米国の問題はJCB社のエピソードが、決して例外的な笑い話ではないところにある。

米国ではドラッグ・テストは通常の採用手順のプロトコルであるが、実は、薬物中毒問題を抱えているためにテストを受けられないで帰ってしまう求職者や、あるいは受けても判定結果が悪く採用対象とならない求職者が多く、これが採用を阻むカベとなって失業率を押し上げているからだ。米国では、ブルーカラー・ワーカーの失業問題は実は薬物依存の問題であると言っても過言ではないのだ。

ミクスオンライン

 

 

 2:公的に販売しないので、政府側で管理ができず依存者を生み出してしまっている

大麻自体はコーヒーくらいの依存度であり、有毒性も低めであると言われている。日本でも一時は医薬品として一般に販売されていたことも。

 

しかし、依存しやすいという特徴は他のドラッグに比べて弱いとはいえ「ない」わけではない。

 

実際、薬物の過剰摂取による死亡者は増加しており、2011年にはアメリカ人の死亡原因では飲酒よりも薬物の過剰摂取によるものの方が上回った。

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ちなみに以下の記事はアメリカ地図が色が変わって死亡原因の増減が分かるサイトなので見ると大変わかりやすいのでオススメ↓

www.huffingtonpost.jp

 

1の理由でも少し触れたが、薬物依存者が増加することで失業率アップなどにも繋がってしまっており、政府としては依存者を減らしたいと常々思っている。

だが、公的に販売しないので、いつ、誰が、どのくらい購入して、使用したのかというデータがないために

必要なケアが必要な人に行き届かず、結果的に依存して生活が破綻してしまったり、死亡など最悪のシナリオへと繋がってしまっている。

 

 

3:公的に買えないせいでマフィアなど裏社会の資金源になっちゃってる

この「禁止はしてるけど実質守られてない」状態の上に、

禁止することで、その金が裏社会の組織に流れてしまっていることも近年の合法化推進が活発化した要因の一つだ。

アメリカの金が、メキシコのマフィアに流れてしまっている。世界全体の違法ドラッグ市場は2013年で$3216億(約25.2兆円、大麻以外も含む)、彼らの重要な収入になっている。

 

2003年度のデータによると、世界全体で買われた違法ドラッグの44%はアメリカ人が購入していると言われている。

http://buzzap.net/images/2012/02/16/usa-drugs/2.png

アメリカのドラッグ汚染度がよくわかるインフォグラフィック | BUZZAP!(バザップ!)より引用

 

 

テロなどへの危機意識の高まりと、実質攻撃自体を未然に防ぐことはできないという現状を受けて、世界各国の政府は、彼らが攻撃に使うモノを手にいれられないようにする、つまり資金源を断ちたいと考えている。

公的に購入できるようになれば、中毒者などで違法な量を欲しない限りは彼らから買う必要はなくなり、結果ジリ貧にさせられる。だけでなくもちろん、政府にとっては大きな税収入源となる。

 

 

 

 これまでの政策はいわば「締め上げ」だった。しかし、この何十年思うような効果が得られなかった。

薬物中毒は減らないどころか増加して、収入はマフィアやテロ組織、メキシコに流れていく。

 この結果を受け、彼らは考え方を転換したようだ。

 

ただ闇雲に締め付けるのではなく、国民の安全(と税収の確保)のために

自分たちが適切な大麻を、適正量与えて適切に管理しようと。

それが最近の流れであり、結果的に合法化する州の増加やスタートアップの誕生、投資活発化を起こしている理由である。

(適切な大麻というのは、大麻には質がある。THCと呼ばれる化学物質の含有率が違う。これが過剰に高くなれば依存や恐ろしい幻覚症状を招くと言われる。マフィアはこの含有率が異常に高いものを消費者に売りつけることがある。結果的にマリファナ漬けとなって生活が破綻し、マフィアは儲かるという仕組み)

 

 

方向転換後のあらゆる大麻のイメージアップ戦略も効果があったようで、

急成長の一因は、アメリカ人の大麻に対する見方が変わったことにある。ギャラップの世論調査によると、大麻合法化に賛成する人は2005年にはわずか36%だったが、現在は58%に上る。アークビューは2014年〜2020年の医療用・嗜好用大麻の売上の複合年間成長率を30%と推算する。

米国で急拡大の「合法大麻」 市場規模は6500億円に

アメリカ国民の大麻への精神的な受け入れも進んでいる。

 

 

実際に合法大麻市場の伸びは驚くばかりだ。

2016年に$7.1B(約7,785億円)まで拡大したし、

forbesjapan.com

 

3年後には1兆円を突破との予測まで飛び出している。

forbesjapan.com

 

 

しかし州レベルでは合法とはいえ、連邦政府レベルでは今でも違法だ。

何か起きればいつでも即刻禁止できるよう、停止ボタンに手をかけた状態での慎重なスタートだ。

今後数十年で、この政策が果たしてアメリカ国民にとってどのような結果をもたらすかも不透明だ。

 

しかし投資家たちはこの好機を逃すまいとばかすか投資している。

 

大麻ビジネスに手を出したことが吉と出るか凶と出るか。

注意深く見守りたい。 

日本はしばらく様子見だろうな。